統合療法について
統合療法とは、一般的に西洋医学と代替療法、伝統医学などを組み合わせて行う療法で、多種多様なものが存在しています。さまざまな医療を融合し、患者中心の医療を行うところが最大の特徴で、近代西洋医学や伝統医学、補完・代替医療、経験的な伝統・民族医学や民間療法なども対象にしています。
治療の選択肢はひとつじゃない
日本人が普段、保険制度を利用して受ける医療は、ほとんどが西洋医学をベースとしています。西洋医学は日々進化していますが、一方でがんをはじめ難治性の高い原因不明の疾患などが増え、標準治療だけでは必ずしもカバーしきれなくなっている現状があります。 統合療法には、漢方薬や針灸、指圧などでおなじみの中医学、インド医学のアーユルベーダなど古くから存在する伝統的医学をはじめ、食事や栄養療法、ホメオパシー、自然療法、温熱療法など様々な代替療法が含まれます。症状ではなく原因に着目した治療法であり、患者一人ひとりの自然治癒力を向上させ、病気の回復をめざします。 がん治療では、化学療法に比べて副作用など身体への負担が少ないことから、医療の先進国アメリカ、ドイツ、メキシコ・ティファナなどで、統合療法を取り入れる医師が増えています。とくに食事や栄養を見直すことで、多くの疾病治療や予防に役立てる動きが広がっており、いまや栄養は「新たな治療法」の一つとして認識されるようになっています。
医療機関や有名大学も統合療法に注目
統合医療、代替療法の有用性は、いまや世界的に認められるようになり、現在アメリカでは、日本の厚生労働省にあたる国立衛生研究所(NIH)に代替医療部が設けられ、すでに9つの州で代替医療が認可されています。またハーバード大学、カルフォルニア大学をはじめ13ヶ所の大学や研究所で専門的な研究が行われています。 日本においてもこの10年、本協会のみならず多くの患者さんや西洋医学だけにとらわれない医師の皆さんの尽力によって、患者主体の医療を求める動きが活発化してきています。患者さんが自分自身で最適な治療法を選択し、組み合わせて実施していく統合医療が、少しずつではありますが広まりつつあります。 しかし現実には、日本人の二人に一人ががんにかかり、三人に一人が亡くなる時代を迎えており、がんと闘う患者さんの数は増加の一途です。本協会は、一人でも多くの皆様に、統合療法の可能性を知っていただき、情報発信を通して皆様の健康づくりに役立てるような活動を続けております。今後とも皆様のご支援、ご協力をよろしくお願いいたします。